半自動充填機と全自動充填機の違いと特長。充填~包装、シールまでどうすれば良い?

今回は、充填工程の半自動と全自動の違いと特徴、そして、充填・包装・シールは、どのような工程で行われるのかご説明します。例として、食品工場でプリンを製造している場合の工程で考えてみます。

1.手作業の場合

手作業の場合は充填作業をする人がカップ容器を自分で並べて、そこにヤカンや鍋に入ったプリンの液体を目分量で注いでいきます。その後、フタとなる部分をかぶせてプリンの完成です。

2.半自動充填機を使用する場合

半自動充填機は、ボタン1つで充填作業ができるような充填機のことを言います。手作業でヤカンでしていた作業を半自動充填機に変更してスピードアップと製品重量の安定化を図ります。ただし、半自動なので充填機を操作する作業スタッフの方が必要です。

3.ライン充填の場合

ライン充填と呼ばれる充填の方法は大量生産の場合です。ライン充填とは、長いベルトコンベアの上流でAさんがカップ容器を置きます。そして、流れてきたカップ容器にBさんが半自動充填機でプリン液を入れます。下流で待機しているCさんがフタを付け、さらに下流にいるDさんがそれをコンベアから取って、別のバンジュウに並べていって完成というような充填の流れです。

4.全自動充填ラインの場合

ライン充填を進化させたのが、全自動充填ラインです。上記の動画のような充填機のことを指します。まず、上流で大量にストックされたカップ容器が容器供給機から自動的にコンベアに並べられます。 この場合、幅広いコンベアに横一列に対して一気に10個程度のカップ容器が並べられます。10個単位で次々とカップがやってくるのですから、充填も1個ノズルの半自動充填機では追いつきません。10個のノズルが横一列に並んだライン充填機が、10個のカップ容器に対して一気に充填していくのです。

さて、ここから先の工程が少し今までとは違ってきます。手作業や半自動の場合は、フタを付けて冷蔵庫で冷やす工程になるのですが、全自動の場合はカップに並々とプリン液が入ったものが大量に流れてくるのですから、それを手作業でフタなどしていられません。ここで登場するのが、シール機械と呼ばれる機械です。コンビニなどで買ったプリンなどを食べる時にフタではなく、透明の薄いシートを剥がしてから食べますよね?あれがシールと呼ばれる方法です。

プリンの場合は、トップシールという技術が活用されます。これはコンベアで流れてきたプリン液の入った容器の上にロールで巻かれた透明な大きなシートが、容器にかぶさるように降りてきます。それを熱や高周波を利用して容器にピッタリと密着させ、同時に丸い形に切り取るイメージです。ですから、使用済のシートは丸い穴がたくさん空いた状態です。

このような、一連の流れを連動させながら工程を進めていく方式を全自動充填包装機と呼びます。
この他にも、充填・包装と連動させるパターンは大型機では一般的で、例えば袋の中に液体を充填し、その袋の口を密着させる場合はこれもシール機械なのですが、この場合は、先ほどのトップシール機とは別で、シーラーと呼ばれる機械でシールします。
イメージとしては、髪の毛をクセづける時に使うヘアーアイロンが近いです。髪の毛の代わりに、ポテトチップの袋を挟んで熱で密着させる感じです。ただし、ヘアーアイロンは熱で髪の毛をクセづけるのですが、大量生産の現場では熱密着では管理が大変なので、高周波と言う技術で密着させるのが一般的です。

ただし、これらを導入するには非常に大きな金額の設備投資が必要であり、ラインを組むために大きな場所も必要になるため、どちらかと言うと大量生産のライン向きです。1日の生産個数が何百個〜何千個単位の場合の充填は、半自動充填機を活用する方が生産効率が上がります。充填機と包装機シーラーとの連動を、いかに上手く橋渡しする配置にするのも大切なポイントです。

充填作業のライン化についてご検討されている場合、ぜひ一度充填機メーカーナオミまでお問い合わせください。

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